WBC チャイニーズ・タイペイ(台湾)代表

野球

2026年3月に開催される第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。予選を勝ち抜き、本選へと駒を進めたチャイニーズ・タイペイ(台湾)代表は、過去最強クラスの布陣で大会に臨みます。

2024年の「プレミア12」での初優勝という歴史的快挙を経て、台湾野球はかつてない自信に満ちあふれています。今大会の展望を、注目選手とともに解説します。


🇹🇼 2026年 WBC 台湾代表の展望

今回の台湾代表は、「若き剛腕投手陣」「MLB/NPB組の融合」が最大の鍵となります。

1. 投手力:若きエースたちの台頭

かつての台湾代表は打高投低のイメージがありましたが、現在は国際レベルの先発投手が揃っています。

  • 古林睿煬(グリン・リュイヤン / 日本ハム):2024年CPBLのMVP。150km/h後半の直球を武器に、NPBでも活躍する次世代のエースです。
  • 徐若熙(シュ・ルオシー / ソフトバンク):驚異的な奪三振率を誇る右腕。怪我から復帰し、現在はアジア屈指の右腕として注目されています。
  • 林昱珉(リン・ユーミン / ダイヤモンドバックス傘下):マイナーで順調にステップアップしている左腕。プレミア12でも見せた勝負強さが期待されます。

2. 打線:ベテランとメジャー組の共演

主将の陳傑憲を中心に、勝負強い打線が構築されています。

  • 張育成(ジャン・ユーチェン / 富邦):前回大会のプールA MVP。MLBでの豊富な経験を活かし、チームの精神的支柱かつ主砲として君臨します。
  • スチュアート・フェアチャイルド(ガードアンズ):台湾系の母親を持つメジャーリーガー。外野守備とスピードでチームに新たな厚みをもたらします。
  • 鄭宗哲(チェン・ゾンジェ / パイレーツ傘下):内野の要。小柄ながらパンチ力があり、機動力も備えた攻撃の起点です。

📋 1次ラウンド(プールC)の日程

台湾は東京ドームで開催されるプールCに振り分けられています。宿敵・韓国や、ホームの日本との対戦が大きな山場となります。

日付対戦カード会場
3月5日vs オーストラリア東京ドーム
3月6日vs 日本東京ドーム
3月7日vs チェコ東京ドーム
3月8日vs 韓国東京ドーム

⚾️ 台湾代表を牽引する注目選手:詳細解説

1. 【エース】古林睿煬(グリン・リュイヤン)

2024年に台湾リーグ(CPBL)で圧倒的な成績を残し、2025年から北海道日本ハムファイターズでプレーしている「火球男」です。

  • スタイル: 平均150km/h台後半の伸びのある直球(火球)と、切れ味鋭いスプリット、カーブ。
  • WBCでの役割: 第1戦のオーストラリア戦、あるいは運命の日本戦での先発が予想されます。NPBで培った精密なコントロールと、国際大会での経験が融合し、世界レベルの打者を力でねじ伏せる姿に注目です。

2. 【大黒柱】張育成(ジャン・ユーチェン)

「台湾の至宝」と呼ばれる、元メジャーリーガーの内野手です。

  • スタイル: MLB通算121安打、20本塁打を記録したパンチ力が最大の武器。内野ならどこでも守れる高い守備能力も兼ね備えています。
  • WBCでの役割: 2023年大会では満塁本塁打を放つなど、とにかく「ここぞ」という場面での勝負強さが異常です。4番・一塁または遊撃手としての出場が濃厚。彼がベンチで指をクロスさせる「敬礼ポーズ」が飛び出せば、チームの士気は最高潮に達します。

3. 【スピードスター】鄭宗哲(チェン・ゾンジェ)

ピッツバーグ・パイレーツ傘下で着実にメジャー昇格を狙う、次世代のスター候補です。

  • スタイル: 俊足巧打の遊撃手。小柄ながら広角に打ち分ける技術があり、選球眼も非常に優れています。
  • WBCでの役割: 1番・遊撃手として、出塁して相手投手を揺さぶる役割。前回大会(2023年)でも驚異的な出塁率を記録しており、彼が塁に出ることでクリーンアップ(張育成、陳傑憲ら)の得点圏打率を最大化させます。

🏆 台湾野球の変化:なぜ「今」強いのか?

かつての台湾代表は「打線は良いが、投手が崩れる」というのが定番の負けパターンでした。しかし、現在は以下の理由で**「守り勝つ野球」**へと進化しています。

  1. 若手投手の海外流出・NPB入り: 古林(日本ハム)や徐若熙(ソフトバンクが熱視線)のように、150km/h超えが当たり前の世代が登場したこと。
  2. プレミア12の成功体験: 2024年に日本代表「侍ジャパン」を完封して優勝した経験は、台湾野球界にとって「日本やアメリカとも互角に戦える」という強固な自信(メンタリティ)を植え付けました。
  3. データ野球の導入: 近年、CPBLでもトラックマンなどの弾道測定器が普及し、科学的なトレーニングが進んだことで、投手陣の平均球速が劇的に向上しました。

🏆 躍進へのポイント

  • 「プレミア12」の再現なるか:2024年に日本を破って世界一に輝いた自信は、チームに大きな勢いを与えています。短期決戦での勝ち方を知っているのは大きな強みです。
  • 救援陣の安定感:先発陣は強力ですが、球数制限のあるWBCでは、CPBLを代表するクローザー陣(曾峻岳など)がいかにリードを守りきれるかが準々決勝進出への分かれ目となります。

総評: > 投打のバランスが非常に良く、過去最高位(2013年のベスト8)を超えるベスト4進出も決して夢ではありません。特に3月6日の日本戦、3月8日の韓国戦は、アジアの野球ファンが最も注目する熱い戦いになるでしょう。

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